ワイルド・スピード感ゼロの公道爆走もの [TAXi]

1998年 フランス

あらすじ

 ダニエルはピザ屋の配達員をしながら6年も待った末に念願のタクシー免許を取得した。

 一方刑事のエミリアンは車を運転する才能が1ミリもなく、路上試験に落ち続けていた。仕事でもヘマ続きで、恋心を寄せている同僚のペトラには見向きすらされないダメ男だった。

 お互いを知らぬそんな2人が暮らすマルセイユの街に、ドイツから強盗団がやってきた。犯行予告を受けた警察は銀行に張り込んでいたが、エミリアンのヘマでまんまと強盗団を逃してしまった。

 たまたまエミリアンを客として乗せたダニエルは、彼が警官であることを知らずに得意のドライビングテクニックで街を爆走してしまった。エミリアンから交通違反を見逃す交換条件として強盗団の捜査への協力を求められたダニエルに選択肢はなかった。

 強盗団が犯行に用いていた赤いベンツの写真を見て、ダニエルは街に1件しかないベンツを修理できる工場に一味が現れるはずだと推理した。推理は見事に的中したが、またしてもエミリアンのヘマで逃してしまった。

 名誉挽回を狙うエミリアンはベンツに追跡装置を取り付ける作戦を提案した。次の犯行現場で守備よく追跡に成功したが、途中で一味の赤いベンツを見失ってしまった。

 ダニエルは一味がベンツを急速乾燥する特殊な塗料で赤から別の色に塗装していると推理した。そして知り合いの塗料屋に問い合わせ、最近大量にその塗料を購入した客がいると言う情報をつかんだ。

 ダニエルは次の犯行で強盗団を捕らえる作戦をエミリアンに提案した。それは、ダニエルが犯行を終えて逃走する途中の強盗団を挑発して路上レースに誘い、とある場所に誘導するというものだった。交差点の信号をタイミングよく切り替えるために、かつてダニエルの仕事仲間だったピザ配達人達が集められた。果たして作戦はうまく行くのだろうか。

感想

 人気シリーズの1作目です。よく見るとリック・ベンソンはプロデュースと脚本をやっていますが、監督はやっていないんですね。

 マルセイユの明るい日差しの降り注ぐ中で繰り広げられるカーチェイスは息を飲むというよりも、どこまでも楽天的で牧歌的です。

 「リュック・ベンソンがスピードの極限に挑む!!」というキャッチコピーですが、看板に偽りありです。監督どころか、登場人物が誰一人として限界に挑んでいません(笑)。手に汗握るシーンが連続するワイルド・スピードシリーズとは雲泥で、名作アニメ「マッハGOGOGO」のインスパイア系です。

 この映画には「怒り」という感情もありません。ヘマをするエミリアンを怒鳴るジベール署長(この人はいちいち作戦名をつけるのが好き)も、どこか間抜けで凄みがありません。

 間抜けな警察をサポートする陽気で自由奔放なダニエルの機知と人並外れたドライビングテクニックが観ていて楽しいエンターテイメント作品の傑作です。

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