部分的にターミネーター入っています [キングスマン:ゴールデン・サークル]

2017年 イギリス・アメリカ

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あらすじ

 キングマンのエージェントとして活動するエグジーは、以前キングスマンの採用試験を一緒に受験したチャーリーに襲われた。チャーリーの右腕がサイボーグ化していたため手こずるが、何とか撃退した。しかしそのときキングスマンのデータベースをハッキングされて組織の拠点やエージェントの住所といった情報が敵の手に落ちてしまい、ミサイルで一斉に攻撃されてしまった。一瞬にしてキングスマンは壊滅した。

 奇跡的に助かったエグジーとマーリンはキングスマンに伝わる「最終手順」を実行しようと、その手がかりを取りに行った。しかしそこにあったのはウイスキー、それもスコッチではなくケンタッキーバーボンだった。手がかりを求めケンタッキーにあるその酒の蒸溜所を訪れた2人は、そこがキングスマンと同じ私設諜報組織ステイツマンの本拠地であることを知った。

 さらに驚くことにそこには(第1作で)死んだはずのハリーが保護されていた。ハリーが殺害された直後、現場を訪れたステイツマンのエージェントの治療によって一命をとりとめていたのだった。

 キングスマンを壊滅させたのは、ドラッグカルテル「ゴールデンサークル」の女王ポピーだった。キングスマンの内情を知っているチャーリーを味方に引き入れ情報を得ていたのだ。

 ポピーの狙いはドラッグビジネスの合法化と完全な免責だった。それを実現するため、ドラッグに遺伝子を改変する物質を混入させ流通させていた。それが体内に入ると、全身に青い筋が現れて躁状態になった後、全身が硬直して死に至るという症状に襲われるのだ。

 十分にドラッグが拡がった頃を見計らって、ポピーはアメリカ大統領に要求を飲まなければ全員死ぬことになると取引を持ちかけた。大統領は要求に応じるフリをするが本音ではジャンキーを一掃するいいチャンスだと考えていた。

 ポピーの企てを阻止するためにキングスマンとステイツマンの共同作戦が始まる。そしてエグジー達はポピーの本拠地ポピーランドを襲撃するが…。

感想

 キングスマンの第2作。

 続編にふさわしく、第1作を観ていないと楽しめないポイントだらけです。きちんと復習してから鑑賞することをお勧めします。

 ステイツマンで再会したハリーは、逆行性健忘症のためエージェントとしての記憶が全くありません。そのためか同一人物とは思えないくらい呆けています。やはり精神的張り合いがないと同じ人間でもこうまで違うものなのかと変に感心してしまいました(コリン・ファースの演技力に拍手)。

 「最終手順」の手がかりがあるはずの場所にあったウイスキーを2人で弔い酒として呑み交わすのですが、空き瓶を見るまでそれがスコッチではなくバーボンであることに気づかないところはちょっと笑えます(おまけにその後「バーボンはスコッチと違って小便みたいなものだ」とまで言っています。ここもツッコミポイントだったのか?)。

 この作品では、①ジャンキーなど一掃した方が世の中のためになる、②ジャンキーといえども命を奪ってはいけない、という2つの立場が対立します。マイケル・サンデル教授の「これから『正義』の話をしよう」を思い出しました(この本は哲学の初歩を身近な例で説明していて楽しく読めます)。さて、あなたの意見はどちらでしょうか。

 どちらかというと、第1作の方がダイナミックで無謀な展開でしたが、相変わらず楽しめるエンターテイメント作品に仕上がっています。007よりも弾けたアクションが観たいというときにオススメです。

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