家族が幸せになるならなんだってするわ [ロザリー・ゴーズ・ショッピング]

1989年 ドイツ

あらすじ

 ロザリーは米軍パイロットだったリープリングと出会い、ドイツからはるばるアーカンソーに嫁いできた。

 今は農薬散布の仕事で毎日空を飛んでいるリープリングと5人の子どもたちとともに幸せに暮らしていた。幸せに暮らすために欠かせないのがお金だった。やりくり上手だと夫には信用されていたけれど、彼女のやりくり術は小切手の偽造やクレジットカードの紛失届の悪用といった、とても褒められたものではなかった。

 そんなやりくり術が長続きするわけもなく、とっくに家計は火の車だったが、そんなことになっているとは知らない家族はロザリーにあれもこれもとねだってきた。特に娘が欲しがっていたPCは当時はまだ家庭に普及していない高級品で、これにはロザリーも閉口したが何とか工面して買い与えた。ところが娘からPCの使い方を習っているうちにロザリーはハッキングに目覚めてしまい、大切な家族がお腹をすかせていてもお構いなしに、ひたすらPCの画面とにらめっこするようになった。

 ある日、リープリングが計器を見誤り飛行機を墜落させてしまった。幸い怪我もなく見誤った原因も老眼だったことがわかったが、老眼鏡をかけたパイロットを会社は雇ってくれないとリープリングは落ち込んだ。ロザリーはPCの前から立ち上がるとそんな夫に「私に任せて」と言い残し、着飾って颯爽と出かけていった。ロザリーは家族のことを忘れてしまっていたわけではなく、PCの知識を使って家族を幸せに導く方法を探していたのだ。

 さて、ロザリーは一家を幸せにすることができるのか!

クリックするとラストが表示されます(ネタバレ注意!)
 彼女は着飾るとリトル・ロックの銀行に行き、頭取に面会を申し込んだ。ロザリーは頭取に、自分がペンタゴンから仕事を受注しているコンピュータ関係の会社の経営者だと作り話をし、まんまとそして200万ドルの当座口座の開設の申し出を引き出すことに成功した。

 リーブリングの誕生日。カーテンを開くと外には新しい飛行機が停まっていた。ロザリーは自分の会社を立ち上げたのだ。

 騙されたとわかった頭取から苦情がきたが、ロザリーは意に会するそぶりも見せず、銀行の秘密パスワードを知っていると逆に脅すのだった。

感想

 パーシー・アドロン監督とマリアンネ・ゼーゲブレヒトのコンビで制作された映画の3作目です。1作目はシュガー・ベイビー(これは日本でも単館上映レベル)、2作目はバグダッド・カフェ(大ヒット作)、その期待を背負っての登場でした。

 バグダッド・カフェは、ドイツ人女性とアメリカ人女性の偶然の出会いから芽生えた強い絆が感動的な作品でしたが、今作は奇想天外なコメディー。そこを理解しないで観るとテイストが全く違うので拍子抜けしてしまいます。

 けれど、そういった先入観なしに観ると楽しい作品です。家族を笑顔にするためには手段を選ばないというロザリーの肝っ玉母さんぶりに、きっと思わず感動し、最後は幸せな気分になってしまいます。社会的に許されない手段なんですけどね。なんというか「サイコパス?」とも思ってしまいますが。

 なかなか観る手段がない作品となってしまったけれど、シュガー・ベイビーとともに是非機会があれば鑑賞することをお勧めします。

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 マリアンネ・ゼーゲブレヒトの主演作品です

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