”復讐劇なんて実際はこんな感じ。”というリアル [ブルー・リベンジ]

2013年 アメリカ

あらすじ

 髭面の男ドワイトは、浜辺に停めたボロボロの車に寝泊まりし、外出中の民家に忍び込んで風呂などを拝借して暮らしていた。

 自分の両親を殺害した犯人ウェイド・クリーランドが釈放されることを知ったドワイトは、ウェイドが収監されている刑務所まで車を走らせた。やがてウェイドが現れ、迎えに来たクリーランド一家のリムジンで出発した。ドワイトはその後をつけ、一家が立ち寄ったレストランのトイレでウェイドを刺し殺した。

 犯行後、ドワイトは復讐を果たしたことを知らせるために姉の家に行った。しかし、ウェイドの死が報じられることはなかった。クリーランド一家が報復のために敢えて警察に届け出ていないと察したドワイトは、姉と彼女の子ども達を避難させると、そのまま姉の家で息を潜めていた。案の定、夜更けに銃を構えた男たちがやってきた。勝ち目がないと踏んだドワイトは家から脱出し車に乗り込んだ。ウェイドの兄のテディが銃を構えて立ちはだかってきたので跳ね飛ばした。ドワイトは意識を失ったテディを車のトランクに押し込むと、姉の家から走り去った。

 ドワイトは高校時代の同級生ベンの家を訪ね、銃を譲ってもらった。そして空き地に行くと、銃を構えながらテディをトランクから下ろした。彼の口から語られた事実は意外なものだった。ドワイトの両親を殺したのはクリーランド兄弟の父親であること、父親に前科があったのでウェイドが身代わりで受刑したこと、そもそも父親が凶行に至ったのはドワイトの父親とクリーランド兄弟の母親との不貞が原因であったこと、ドワイトの母親はたまたま車に乗り合わせていたので一緒に殺害されたこと……。意外な真相を知らさせ呆然としているうちに銃を奪われ、テディに殺されそうになるが、駆けつけたベンがテディを射殺し窮地を救われた。

 ドワイトはベンと別れ、テディの遺体を乗せて山奥にあるクリーランド家に向かった。しかし、家には誰もいなかった。ドワイトは一家の帰りを一昼夜待ち続けた。ようやく帰宅してきた一家と対峙したドワイトは「お互いの家族から犠牲者が2人ずつ、これ以上の報復合戦は止めないか」と提案するが、元々血の気が多い一家が応じるわけがなかった。ドワイトは構えた銃の引き金を引くのをためらうのだが……。 

感想

 パッケージ(ポスター)から受ける印象とは異なり、サイコでもサスペンスでもありません。

 復讐を誓った割に行きあたりばったりで、かつ(敢えて書いてはいませんが)ドジばかり踏むドワイト。しかし映画や小説のような復讐劇を素人が真似できるはずもなく、実際はこんなところなんだろうなと思いました。極め付けは、復讐を果たしたと思ったら実は人違いだった、そもそもことの発端となった問題は殺された自分の父親にも責任があったとなると、合わせる顔もありません。おまけに当然のことながら相手は激怒して自分の姉に報復する気満々、なんて状況にハマったら、なんとかして「穏便」に収めてもらわないと……とドワイトと同じ様に動揺しまくることでしょう。ですからドワイトのことを間抜けだとか意気地なしとか批判するつもりはありません。

 とはいえ、ある種リアリティがありすぎて、憂鬱な気分になりました。復讐は後味が悪いものだと教えてくれる作品です。

 監督のジェレミー・ソルニエと主演のメイコン・ブレアは、幼なじみで共に映画の仕事することを夢見てきたとのことです。しかしなかなか成功せず、夢を実現させることはできないだろうと諦めかけた2人が最後の一本として制作したのが本作でした。本作以降、ジェレミー・ソルニエはあまり活動実績がありませんが、メイコン・ブレアはコンスタントに映画に出演しています(Wikipediaを参考)。

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