チェコスロバキアの小さな村の群像劇 [スイート・スイート・ビレッジ]
1985年 チェコスロバキア
あらすじ
トラック運転手の太っちょのパヴェク、その助手で知的障害があるノッポのオチク。2人でコンビを組んで5年になる。
オチクはパヴェクに懐いていたが、パヴェクはオチクの間抜けぶりにほとほと手を焼いていた。そんなある日、オチクの失敗でパヴェクはトラックを門柱にぶつけてしまった。遂に我慢の限界を超えてしまったパヴェクはオチクに、収穫の季節が終わったらコンビを解消すると言い渡した。オチクは落ち込んだ。
村長のところへプラハの林鉱公団から手紙が届いた。そこには人手不足解消のために、是非オチクを公団にもらえないかというものだった。村人たちは、公団がなぜオチクをスカウトするのか訝しがり、またオチクが独り大都市プラハで生きていけるのか心配するが、オチク本人はプラハ行きを志願した。大好きなパヴェクにプラハに行ってしまえと言われたからだった。
実はオチクの住まいを気に入った公団の理事長が、自分の別荘にするためにオチクを遠く離れたプラハに追いやったのだ。
そんな事も知らずオチクは村を去り、初めての大都会で戸惑いながらも健気に働き始めた。
いつもまとわりついていたオチクがいなくなり、パヴェクは気が抜けたように公団の理事長が嬉々としてオチクの家を別荘に改装するための打ち合わせをしているのをぼんやりと眺めていた。
感想
チェコスロバキアの小さな農村の情景が描かれた作品です。
主人公のパヴェクとオチク以外にも、始終自動車事故を起こすドクトル、妹の担任の先生に恋するパヴェクの息子ヤルダ、妻のヤナの浮気を疑うパヴェクの同僚のトゥレク、本当に浮気をしているヤナとオチクの隣人のカシュパルといった村人達の群像劇となっています。
異国の日常に触れられる(そして、またどこの国でもお婆さんは口うるさいという)発見ができる作品です。チェコスロバキアって国は随分時代遅れな生活をしているなぁと思うかもしれませんが、昔の映画ということを斟酌するのをお忘れなく。
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