「これが、最速のギター上達法!」というキャッチフレーズは、初心者を惑わせるのに十分なインパクトがあります。私は最初PS3版を買いましたが、結局その後SteamでPC版も買いました。
「上達」というところが曲者で、確かにある程度基礎スキルがあれば好きな曲を練習して「上達」するのに使えるけれど、ギターのイロハもわからない超初心者がやっても音楽ゲームでしかありません。音の拾い方も結構微妙で、何かしら音が鳴っていれば外れていてもOKになってしまったりするし、しっかりとしたバッキングにサポートされているので何となく上手く弾けているような気になりますが、アンプに繋いで自分のギターだけで演奏してみるとかなりショボい音で辿々しくしか弾けない現実を目の当たりにして落ち込むこと必至です。
私の場合、結局「これじゃあいつまで経っても積み重ねにならないなー」と思い、お蔵入り。だけど、TheStrokesやNirvanaなどの楽曲DLCを買ってしまったので、たまにそれらを練習したくなったときに起動しています。ある程度弾けるようになって、好きな楽曲に取り組んでみたいってレベルになったら、結構楽しめるゲームだと思いますよ。
画面はビートマニアみたいな感じで、タイミングを合わせて指定された弦を弾くというシステムです。最初のうちは退屈なくらい簡単ですが、レベルが上がると徐々に実際の演奏に近づいていき難易度が上がります。曲によっては、途中からパニックになります。うまく弾けないときは、一部だけ好きなスピードで繰り返し練習することもできます。
有名アーティストの曲ばかりというのも盛り上がります。実際、私はこのソフトでArcticMonkeysの”R U Mine?”を知り、えらく気に入ってしまいました。
曲の演奏の他に、基本テクニックのレッスンやテレビゲーム感覚でエクササイズができるモードなどもあったりと機能だけ見るとなんとなく最速ギター上達法のように思えるのですが、基礎的な知識もないままやみくもにこのソフトで練習しても、あまりスキルアップにつながらないような気がします。私も今はこのソフトを練習には使っていません。バンド演奏気分を味わいたくなったら、時々遊ぼうと思っています。
もうUBISOFTも新しいDLCを出すつもりもないようなので、メンテナンスモードになったゲームですが、安くなったときに買ってみるのもいいかも。ただし、専用のケーブルが必要で、それでギターを接続しないとプレイできないので、その点だけご注意を!