1989年 フィンランド、スウェーデン
トンガリリーゼントにトンガリシューズがトレードマークのバンド、それがレニングラードカウボーイズ。ツンドラの荒野で活動するが、そんなところにそもそも観客がいるはずもなかった。成功を夢見て悪徳マネージャー・ウラジミールに命じられるがまま、一行はアメリカへ旅立った。
アメリカに到着して早速関係者に売り込んだが、いかんせん持ち歌がロシア民謡のポルカでは受け入れられるはずがなかった。お情けでもらったメキシコの結婚式での演奏の仕事のために、中古車を買ってアメリカ大陸縦断の旅が始まった。道中、ロックンロールなど新たなレパートリーを加えながら、飛び込みライブで日銭を稼ぎ旅を続けたが、全てウラジミールに搾取されメンバーはロクな食事も与えてもらえなかった。
そんな理不尽な長旅もやがて終りをむかえる。目的地にたどり着いたメンバーは無事結婚式での仕事を終えるのだった。
そして、意外や意外、バンドはメキシコでトップ10入りする成功を収めるのだった。
ロシアのシベリアからやってきたバンドがニューヨークからメキシコまで旅するロードムービーです。多分ロードムービーというジャンルでいいと思いますが、内容は奇想天外なコメディーです。奇抜なファッションが特徴的なレニングラード・カウボーイズ、元々は「スリーピー・スリーパーズ」という名前で活動していた実在のバンドらしいです(現在は「レニングラードカウボーイズ」に改称。)。
そして現在もメンバー交代を繰り返しながら活動中です。長寿ですね。オフィシャルサイトがむちゃくちゃシンプルなブログで内容もバンド活動とあんまり関係がなさそうなナゾサイトになっており、情報発信はFacebookを中心に行なっているようです。
日本にもBUKU-TICKなどかなりヘアセットが大変そうなバンドがいましたが(BUCK-TICKは今も活動していますが、昔ほど頭は尖っていないようです)、この人たちも寝るときどうしているのだろうと考えてしまいます。
ひとえにレニングラード・カウボーイズのキャラ立ちがこの作品を支えているように思いました。
こちらが彼らのMV。普通に上手い!
全体を通して、リアリティが全くない。”そんな不思議なロードムービーもあっていい”と思えるカルト映画が好きな洒落者にお勧めです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。皆さんの感想も教えてください!
もしよろしければ、twitterアカウント(@TBasco_JP)をフォローしてください。ツイートで更新をお知らせしています。